悲劇の愛、繊細に重厚に　宝塚・花組「うたかたの恋」開幕

　宝塚歌劇の花組公演「うたかたの恋」「ENCHANTEMENT（アンシャントマン）―華麗なる香水（パルファン）―」が1日、兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で開幕した。宝塚を代表する名作ミュージカルと、気品が匂い立つショーの2本立て。トップスター柚香光（ゆずか・れい）率いる花組生が、新年の始まりにふさわしい優美なパフォーマンスを披露した。

　「うたかたの恋」は、宝塚歌劇で数々の美しい物語を生み出した柴田侑宏（ゆきひろ）の代表作。クロード・アネの小説が原作で、19世紀のオーストリアで実際に起きた皇太子ルドルフと男爵令嬢マリーとの心中事件をドラマチックに描く。2023年は初演から40周年。近年は外部の劇場で再演を重ねてきたが、30年ぶりに大劇場の舞台によみがえった。