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ひょうご・本の探訪

活字離れが進み、インターネット全盛の時代ですが、街では個性的な書店を見かけます。兵庫県内の「本」にまつわる人々を紹介します。

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読み聞かせ、子供ら夢中 うさぎ文庫(明石市) /兵庫

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 私設図書館「うさぎ文庫」は、JR西明石駅にほど近いマンションにある。絵本好きの菊川ユリ代表(63)がママ友に「うちの絵本、借りに来ない?」と誘ったのがきっかけで、1998年に開設した。うさぎのようないい耳を持った人に育ってほしいという思いを名前に込めた。

 菊川さんは、かつて郷里の山口県の中高一貫校に新任の司書教諭として就職した。絵本は子供だけのものではないと考え、図書館新設に伴って絵本の購入を提案。渋る校長を説き伏せた。子供が生まれる前から絵本を買い集め、子育て時代には明石市立図書館によく通った。まだ明石城の城山の上にあった頃だ。「小さな子供を連れてあの坂を上るのは大変でした」

 似た境遇のママ友を自宅に誘ったことが開設につながった。家庭文庫を開いていた友人に「明石にはないからやってみたら」と勧められて決心した。

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