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8年ぶりに対面した彼女の表情は市長時代の重責から解き放たれたせいか、穏やかになっていた。2014年、当時の安倍晋三政権は「観光立国」戦略の目玉として、カジノを含む統合型リゾート(IR)を打ち出した。その有力候補地・横浜で3期12年にわたり市長を務め、誘致を推進したのが林文子氏(76)だった。しかし21年夏の市長選で敗れ、計画は立ち消えになる。彼女はなぜそこまで誘致にこだわったのか。かつて横浜市政担当だった記者が取材を重ねると、政権中枢とのせめぎ合いが垣間見えた。
22年のゴールデンウイークのさなか、東京・赤坂の高級レストランで、林氏は一人の男性と向き合っていた。
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