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2プラス2 日米一体化、中国けん制 小谷哲男・明海大教授の話

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軍事バランス回復へ成果

 2プラス2のポイントについて、米国や東アジアの安全保障に詳しい明海大の小谷哲男教授に聞いた。

 日米両政府は、台湾周辺での通常戦力で中国優位に傾きつつある軍事バランスを回復させ、一体となって中国による台湾侵攻を食い止めるというメッセージを打ち出した。従来も問題意識は共有していたが、実際に対処するための裏付けを欠いていた。反撃能力を含む日本側の防衛力向上によって対処能力を担保した上で表明できたことは成果だ。

 米国は在沖縄海兵隊の部隊改編の方針を示し、日本は陸海空の部隊運用を一元的に担う統合司令部を常設するとの決定を伝えた。米国が各国と連携して進める「統合抑止」の強化に向け、日米一体となって取り組む決意を示せたと言える。一方で「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」の見直しについては協議しておらず、同盟において日本が「盾」、米国が「矛」と形容されてきた役割分担の基本に変わりはないということだろう。…

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