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「平和国家」はどこへ

進むAIの軍事利用 佐藤丙午氏「規制する方法見いだせない状況」

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佐藤丙午・拓殖大教授=東京都文京区で2019年、千葉紀和撮影
佐藤丙午・拓殖大教授=東京都文京区で2019年、千葉紀和撮影

 人工知能(AI)の軍事利用が急速に広がっている。その現状とAI兵器の規制について専門家に聞いた。【聞き手・山下智恵】

連載「『平和国家』はどこへ」の記事はこちらから見られます。

「LAWS」の規制、協議進まず

佐藤丙午・拓殖大教授

 ――AIの軍事利用はどのような状況でしょうか。人間が関与せずにAIが自律的に敵と認識した人や物を攻撃する兵器「自律型致死兵器システム(LAWS=ローズ)」の規制が焦点となっています。

 ◆日本は、LAWSそのものの開発や使用はしないとの立場だ。ただ、攻撃において人間の判断を必要としない、LAWS以外の無人兵器の開発は進めている。その分野で、米国や中国、ロシアなど他国はもっと先行していることは間違いない。敵の居場所を探る索敵などにAIを活用しようとしている国は多い。韓国やフランスでは、AIソルジャー(兵士)を作ろうとしている。兵士たちの脳にチップを埋め込んでネットワーク化し、AIが支援して部隊間でコミュニケーションを取り、作戦判断をする構想だ。韓国は意思決定は人間がすると説明しているが、そのチップをロボットに埋め込むこともできるだろう。

 ――LAWSを規制する国際的な協議の現状はどうでしょうか。

 ◆2019年に、非人道兵器を規制する「特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)」の枠組みを使って、「使用は人間が責任を負う」ことなどを盛り込んだ11項目の運用指針に合意した。これが、その後の議論の「…

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