ラサール石井さん「出馬打診」もあった でも「周りから発信がいい」
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芸能人の政治的な発言はタブー視される傾向が強く、時にはバッシングされることもある。そんな風潮でも、お笑いタレントで俳優のラサール石井さん(67)は、ツイッターやコラムなどで積極的に自らの考えを発信している。批判や反論が殺到し「炎上」することもあるが、ひるまない。ジャーナリストの池上彰さんとの対談では政治に対する批判や、芝居への情熱などを語った。【構成・瀬尾忠義】
「政府に物申す人いないに等しい」
池上 ツイッターを読みましたが、政府を批判するラサールさんの意見には非難や攻撃的な返信が数多く寄せられています。この状況を見ると、いわゆるネトウヨ(ネット右翼)たちと闘っているという印象です。
ラサール 「パヨク」なんて言われています。僕自身は昔からずっと中道のつもりでいるんですけどね。我々の若い頃は反体制フォークの時代。政府に批判的な立場にいることは当たり前でした。でも、いつの間にか世の中が「右」に寄っていって、気が付いたら「左」と言われるようになっていたんです。
池上 政府を批判するのは、民主主義国家ならば当たり前のことです。それでも、タレントや俳優といった方々が政治的な発言をすることに疑問を感じたり、批判的に捉えたりする人が多くなっているようです。
ラサール 日本には多いですね。でも正直なところ「昔のテレビ業界ならば、このぐらいの発言は問題にはならなかったなあ」という感じはありますが。
池上 ラサールさんが安倍晋三元首相の国葬に反対する意見をツイッターで発信すると、これもまた「亡くなった人を悼むことができないのか」といった批判が押し寄せました。
ラサール 亡くなった方のご冥福をお祈りするのは当然のこと。あのような事件も決して起こってはならない。でも亡くなったからといって、その方が生前にやってきたことが全て帳消しになるわけではありません。まだ解明されていない問題はたくさんある。しかも国会での議論もない。ですから僕は国葬の実施に反対した…
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