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安倍晋三元首相銃撃

2022年7月8日、演説中の安倍元首相が銃撃され、死亡しました。その後の「国葬」にも疑念が…。

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安倍元首相国葬の教訓 問われたのは国家の性格=野口武則(論説室)

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安倍晋三元首相の国葬で、追悼の辞を述べる岸田文雄首相=2022年9月27日(代表撮影)
安倍晋三元首相の国葬で、追悼の辞を述べる岸田文雄首相=2022年9月27日(代表撮影)

 世論を二分した安倍晋三元首相の「国葬」を巡り、政府は有識者から意見聴取した結果をまとめ、13日に衆院へ報告した。さまざまな論点で賛否が分かれ、政治家の国葬を巡り国民の合意を得ることの難しさが浮き彫りになった。

 閣議決定だけで実施した手続きを、岸田文雄首相は「時の政府が総合的に判断するのが、あるべき姿だ」と強調した。時の政府による恣意(しい)的な運用がまかり通る手続きを、「あるべき姿」と言い切る首相の政治観は思慮を欠く。

 政府は「国の儀式を行うことは、行政権の範囲に含まれている」との答弁を繰り返した。国民の権利を制限したり、新たな義務を課したりしなければ、法律を定めずに行政が事務を行うことができる、との学説に基づく。内閣法制局と協議したものだという。

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【安倍晋三元首相銃撃】

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