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首相官邸が自民党の森山裕選対委員長の動向を注視している。森山氏は党四役の一角を占める政権幹部である半面、非主流派の菅義偉前首相や二階俊博元幹事長に近い。内閣支持率が低迷し、菅氏が岸田文雄首相を批判し始める中、官邸は森山氏が非主流派と連携を強めないか気をもむ。
「この間、二階先生にお目にかかってお話しする機会があった。卯(う)年生まれに当たられるので、その話をしたら『ウサギは前にしか進まない。バックすることはない。まさに政治もそうでなければならない』という話をされた。なるほどとうなずくところだった」
今月19日、国会内であった森山派の会合。同派会長の森山氏があいさつで真っ先に言及したのは二階氏とのやり取りだった。さらに、菅氏が首相時代に「こども庁」の創設準備を自民党に指示したことに触れ、少子化対策の重要性を訴えた。あいさつの随所に二階、菅両氏との近さがにじんだ。
一方、岸田首相が掲げる少子化対策に関し「財源をどうするかの議論も大事なことだが、まずどういう事業があり、どういう予算が必要なのか」と指摘し、財源確保を重視する姿勢が目立つ首相をやんわりとけん制した。前日の18日に菅氏がラジオ番組で「何をやるかというメニューが出ていない中で、消費税(増税)の議論はあり得ない」としたのと軌を一にする発言だ。
ただ、森山氏の発言は…
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