- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

旧統一教会の問題をきっかけに、親の信仰の影響を受けて育つ「宗教2世」が信仰を背景とした虐待を訴えている。宗教社会学を専門とする北海道大大学院の桜井義秀教授は、「子どもの権利を大事にしない『信教の自由』はない」と毅然(きぜん)とした対応の必要性を指摘しつつ、宗教文化の意義にも目を向けるよう訴えている。【聞き手・堀井恵里子】
――信仰を持つ親から受けた虐待として、どのような訴えがあるのでしょうか。
◆エホバの証人と旧統一教会に関わるものが多い。エホバの証人は輸血を拒否するよう信者に求めている。両親は信仰があって輸血せずに亡くなることも辞さないが、子どもにまで輸血させないのかという問題が、1980年代くらいから指摘されてきた。今は「しつけ」という形の身体的な暴力が批判されている。
旧統一教会で大きな問題は、合同結婚式に参加させようとすることだ。さらに、教団への献金の要請が極めてきつくなり、家庭にお金がなくなって、子どもが進学できないという話も出てきている。
駄目なものは駄目
――子どもが児童相談所(児相)に相談しても、「信教の自由」を理由に児相が十分な対応をしていないとの指摘があります。
◆「信教の自由」の捉え方が間違っている。子どもに起きていることを…
この記事は有料記事です。
残り1791文字(全文2322文字)
時系列で見る
-
「カビ生えたまんじゅうも食べた」過酷な修行 両脚縛られる罰も
5日前 -
「宗教虐待防ぐ新法を」紀藤弁護士に聞くオウム真理教事件の教訓
5日前 -
「これって誘拐?」保護された53人の子ども 教祖を神格化
6日前 -
むち打ち体罰、「就学前から被害」7割 エホバの証人信者アンケ
11日前 -
親の名前「忘れた」「ここは現世?」オウムの子、修行で家族断絶
11日前深掘り -
「オウムにかえせ」教団施設から保護の子らの日記開示 心身に影響
11日前スクープ -
「親の価値観、押しつけいいのか」 エホバの証人輸血拒否 幹部も疑問
25日前 -
エホバの証人 子どもへの輸血拒否指導は虐待 2世信者弁護団
25日前 -
「エホバの証人」児童虐待疑い事例 元信者支援弁護団が国に提供
26日前 -
「信教の自由」は免罪符か? 宗教社会学者が語る2世虐待
61日前 -
無念募らせた人生 宗教2世「山上被告の苦しみ理解」 銃撃起訴
71日前 -
「透明な存在だった」オウム2世、夜通しの読経 脱会後も「地獄」
78日前 -
エホバの証人、子どもへの「むち打ち」はなぜ? 教団広報に聞く
79日前 -
「私は幼子をむち打った」宗教1世の告解 息子のメールに泣いた日
79日前 -
「まるで家族ごっこ」母に包丁を向けられた夜 名付け親は教団会長
80日前 -
「悔い改めますか」同性と交際、高3で追放 家族も故郷も失った日
81日前 -
「日本に帰れ」祝福結婚の果て 異国で破れた「地上天国」の夢
82日前 -
母は開拓者、父は無宗教「私に信じる心はあるか」 現役2世の迷い
85日前 -
「祝福のため100万円貸して」 母に連れて行かれた消費者金融
86日前