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北国の住人はこの冬も、生活を維持するための除雪に追われている。家庭での「雪かき」と侮りがちだが、実はスポーツ並みに体力を消耗する重労働で、無理をすれば死のリスクも潜む。持病のある人や高齢者は特に注意が必要。「体力に自信がある」という人も、過信は禁物だ。
北海道は年度ごとに道内の雪害の被害状況をまとめており、過去5シーズン(2017~21年度の11~3月)の死傷者数は計1485人に上った。主に除雪中の事故で、屋根転落▽はしご転落▽除雪機▽落氷雪▽その他――の五つに原因を分類。「その他」の370人には、除雪中の心臓疾患などの発症も含まれている。その具体的な人数は明らかにされていないが、公表されている死亡事例は「過度な除雪は危険」という教訓を与える。
北海道江別市では18年3月、男性(68)がその日3回目の除雪中に心肺停止状態になった。また、札幌や周辺地域で短期間に大雪が降る「ドカ雪」に見舞われた昨シーズンは、除雪が不可欠となったタイミングで亡くなる人がいた。
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