特集

第72期王将戦

第72期ALSOK杯王将戦の特集ぺージです。記事、動画、棋譜、写真特集などで歴史的対決の様子をお伝えします。

特集一覧

異次元の一手、羽生「筋悪かった」 藤井は「嫌な形」王将戦一問一答

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
1勝1敗とし、対局を振り返る挑戦者の羽生善治九段=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時59分、三村政司撮影 拡大
1勝1敗とし、対局を振り返る挑戦者の羽生善治九段=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時59分、三村政司撮影

 大阪府高槻市で指されていた第72期ALSOK杯王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)は22日午後5時56分、挑戦者の羽生善治九段(52)が藤井聡太王将(20)を101手で破り、1勝1敗のタイにした。羽生九段は終盤戦を「受け間違えるとすぐ負けそうな局面なので、かなり慎重に考えて指していました」と振り返り、藤井王将は「△7七銀(74手目)と攻め合う前に何かあったかどうか」と肩を落とした。終局後の両者の主なコメントは以下の通り。

最後は怖かった 詰まなくてよかった――羽生九段

 ――先手番で相掛かりの進行で進みましたが、序盤から中盤の手応えは。

 羽生 途中までは前例のある形で進んでいったんですけど、△3三銀(36手目)くらいから未知の将棋なので、こちらがどう手を作っていくか、というところかなと思っていました。

 ――飛車交換から(「異次元の一手」と評された)▲8二金(59手目)という手が出たが、どうでしたか。

 ◆ゆっくりしていると攻めが切れちゃうので、筋の悪い手ですけどしょうがないかなと思って指していました。

 ――いつから▲8二金を考えていましたか。

感想戦で対局を振り返る挑戦者の羽生善治九段(右)。手前は藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後6時25分、三村政司撮影 拡大
感想戦で対局を振り返る挑戦者の羽生善治九段(右)。手前は藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後6時25分、三村政司撮影

 ◆▲2一飛(51手目)を打った時に、▲8二金くらいまでは進むかなと思っていました。

 ――2日目に入ってからの感触は。

 ◆攻めが細い形なのであんまり自信がなかったんですけど、他の手も見当たらなかったので、本譜を選びました。

 ――昼食休憩を挟んで藤井王将が△7七銀(74手目)と打ち込みました。猛攻を受ける形になりましたが。

 ◆ちょっと受け間違えるとすぐ負けそうな局面なので、かなり慎重に考えて指していたんですけど、どの変化もぎりぎりだと思っていました。

 ――1時間以上考えて▲同金でした。

 ◆その後どうなるかがあまりよく分からなかったですが、取るのはしょうがないかなと思っていました。

 ――▲4六歩(79手目)にも40分ほどかけました。

第72期王将戦第2局を制し、ほっとしたような表情を見せる挑戦者の羽生善治九段(右)。左は藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時56分、岩下幸一郎撮影 拡大
第72期王将戦第2局を制し、ほっとしたような表情を見せる挑戦者の羽生善治九段(右)。左は藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時56分、岩下幸一郎撮影

 ◆銀を(受けに)使えば長い将棋になるかもしれないですけど、ちょっと分が悪そうなので(歩を)突いて勝負しました。

 ――勝利の目が見えてきたのはどの辺りですか。

 ◆最後、ちょっと怖くて、何かあったらしょうがないと思っていたんですけど、詰まなくてよかったです。

 ――公式戦で、藤井王将から2勝目を挙げました。

 ◆一つ結果が出てよかったです。内容もずっと伴っていなかったので、ちょっとホッとしています。

 ――1勝1敗のタイで迎える第3局への意気込みを。

 ◆いい将棋が指せるように自分なりにしっかり調整して臨もうと思います。

▲8二金 思った以上に嫌な形だった――藤井王将

挑戦者の羽生善治九段に敗れ、盤を見つめる藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時56分、岩下幸一郎撮影 拡大
挑戦者の羽生善治九段に敗れ、盤を見つめる藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時56分、岩下幸一郎撮影

 ――相掛かりは予想していましたか。

 ◆予想していたわけではないですけど、序盤は自分として途中まで経験のある形だったので、それに沿って指していました。

 ――▲8二金(59手目)と打たれた局面はどうでしたか。

 ◆その前に▲1三歩(43手目)と垂らされた時に、角をどこに打つかちょっと迷いました。本譜は▲8二金まで進んでみると、思った以上に嫌な形なのかなという印象を持っていました。

第72期王将戦第2局で投了し、挑戦者の羽生善治九段(手前)に対し深々と一礼する藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時56分、岩下幸一郎撮影 拡大
第72期王将戦第2局で投了し、挑戦者の羽生善治九段(手前)に対し深々と一礼する藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後5時56分、岩下幸一郎撮影

 ――△7七銀(74手目)で攻め合いを継続しました。

 ◆本譜▲5七銀打(77手目)と受けられてからは、(負けが)はっきりしてしまったかなと思うので、その前に何かあったかどうかというところだと思います。

 ――2日目はかなり厳しい戦いでしたか。

 ◆考えていても、なかなか思わしい変化が見つからなかったところはあります。

感想戦で対局を振り返る藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後6時5分、三村政司撮影 拡大
感想戦で対局を振り返る藤井聡太王将=大阪府高槻市の山水館で2023年1月22日午後6時5分、三村政司撮影

 ――終盤の78手目、控室は9八に打つことを検討していた局面で△7八飛とした狙いは。

 ◆本譜のように王手をしていった時に、5筋から6筋に逃げ込まれる手を防いではいるんですけど、結局、2筋の方に逃げ込まれてしまって詰まないので、ちょっとあの局面自体は既にダメかなと思っていました。

 ――1勝1敗となり第3局は先手番。意気込みを。

 ◆またすぐ来週にあるので、しっかりなんとかよい状態で臨めるようにしたいと思います。

【第72期王将戦】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

ニュース特集