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遠山金四郎景元 遠山の金さん、入れ墨は?=小玉祥子

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「遠山桜天保日記」の尾上菊五郎の遠山景元=二階堂健撮影、国立劇場提供
「遠山桜天保日記」の尾上菊五郎の遠山景元=二階堂健撮影、国立劇場提供

 江戸の町奉行では大岡越前守忠相と双璧の有名人であろう。東京・国立劇場で27日まで上演中の竹柴其水作「遠山桜天保日記―歌舞伎の恩人・遠山の金さん―」では尾上菊五郎が演じている。 

 旗本の遠山景晋の子に生まれた。景晋は跡取りがいなかった遠山景好の養子に入ったが、その後、景好に実子・景善が誕生。そこで景晋は景善を養子にし、その景善が景元を養子にした。実父・景晋が系図では景元の祖父、義兄の景善が父となったわけだ。

 そんな複雑な環境もあってか、若き日には家を出て遊興にふけり、ために世情に通じていたともいわれる。旧幕臣の中根淑(香亭)の記した「帰雲子伝」には金四郎を名乗って江戸の芝居小屋・森田座で囃子(はやし)方をつとめ、腕には入れ墨があったという逸話が紹介されている。「帰雲」は景元の隠居名だ。

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