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政府が24日に示した中長期の経済・財政に関する試算は、高い経済成長が続いた場合、国と地方が政策に使うお金を税収だけで賄えているかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)について、2026年度に黒字化する見通しを維持した。足元では、防衛費の増額や「異次元の少子化対策」など、歳出の拡大傾向は続く。本当に黒字化は実現できるのか。
「25年度のプライマリーバランスの黒字化目標の達成に向けて、歳出・歳入両面の改革を着実に推進していく」。鈴木俊一財務相は23日、国会での財政演説でこう強調した。
24日に内閣府から公表された試算では、名目成長率3%程度を見込む「成長実現ケース」の場合、26年度に2・5兆円程度の黒字に回復するとした。25年度時点では1・5兆円程度の赤字だが、これまで同様の歳出効率化の努力を続ければ25年度の黒字化も「視野に入る」と説明する。
防衛費の増額などがあるにもかかわらず、26年度の黒字化を示したのは、新しい資本主義の「人への投資」などによる経済成長や、それに伴う税収増を期待しているからだ。ただ、ここ10年で国内の実質成長率が2%を超えたことは2回しかない。専門家からは…
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