米、27年にも原子力ロケット実験へ「有人火星探査へ大きな能力に」

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米国防総省の研究機関・国防高等研究計画局(DARPA)が公開した原子力エンジンを使ったロケットのイメージ=DARPAのホームページより 拡大
米国防総省の研究機関・国防高等研究計画局(DARPA)が公開した原子力エンジンを使ったロケットのイメージ=DARPAのホームページより

 米航空宇宙局(NASA)と国防総省の研究機関・国防高等研究計画局(DARPA)は24日、将来的な有人火星探査計画に向けて、原子力推進システムを利用したロケットエンジンを共同開発し、2027年にも宇宙空間への発射実験を行うと発表した。NASAのネルソン長官は「宇宙飛行士が従来よりも速く、深宇宙を往来できるようになり、有人火星探査に向けた大きな能力となる」と原子力ロケット開発の意義を強調した。

 NASAによると、開発するエンジンは、核反応で生じる熱によって液体の推進剤を加熱し、ノズルから噴射させて推進力を得る。ロケットの移動速度を上げるだけでなく、宇宙に運ぶ物資の量やロケット内で使える電力を増やす役割も期待されている。

 米国は1950~70年代に原子力ロケットエンジンの地上実験を行っていたが、宇宙探査計画の縮小に伴って打ち上げ実験には至らないまま、計画は凍結されていた。

 米政府は国際月探査「アルテミス計画」に基づき、25年以降に約半世紀ぶりに月面へ飛行士を送り、30年代後半から40年代には初の有人火星探査を実現することを目指している。【ワシントン秋山信一】

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