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ウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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侵攻長期化、IOCには予想外か 露などの五輪復帰、突然の検討

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北京オリンピックの閉会式であいさつするIOCのトーマス・バッハ会長=中国・北京の国家体育場で2022年2月20日、貝塚太一撮影
北京オリンピックの閉会式であいさつするIOCのトーマス・バッハ会長=中国・北京の国家体育場で2022年2月20日、貝塚太一撮影

 今年から本格化する2024年パリ・オリンピックの予選に向けて、国際オリンピック委員会(IOC)はロシア、ベラルーシの国際大会への復帰の検討に踏み切らざるを得なくなった。欧米諸国の競技団体や選手らの反発は必至で、対応を誤れば新たな分裂を招く恐れもある。

「戦争は選手が始めたわけではない」

 IOCの動向に詳しい、国際競技団体(IF)の幹部は「IOCはロシアのウクライナ侵攻が長期化すると考えていなかったふしがある。トーマス・バッハ会長は国際情勢を読み間違えたのではないか」と見る。

 IOCは昨年2月末、ウクライナ侵攻を受けてロシアとベラルーシの選手や役員を国際大会から除外するようIFや大会主催者に勧告した。侵攻からわずか4日後のことだった。

 IOCはこれまで国際紛争などに対し、一貫して「政治的中立」の立場を取ってきた。東西冷戦下でボイコットの応酬となり、政争に巻き込まれた1980年モスクワ、84年ロサンゼルス両五輪の教訓が大きな理由だが、それだけではない。近年は「政治的中立」…

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【ウクライナ侵攻】

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