「先生はコート着てるのに…」 校則で着用を制限するワケ

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
雪が降る中、ジャンパーなどを着ずに学生服姿で歩く生徒。この日の最低気温は氷点下2度だった=鹿児島市で2023年1月24日午後4時39分、宗岡敬介撮影
雪が降る中、ジャンパーなどを着ずに学生服姿で歩く生徒。この日の最低気温は氷点下2度だった=鹿児島市で2023年1月24日午後4時39分、宗岡敬介撮影

 「コートなどの着用は認めない」――。列島を強い寒波が襲う中、一部の学校の校則で生徒の防寒着に制限を設けていることが、毎日新聞の情報公開請求で判明した。「ブラック校則」と呼ばれる学校での理不尽なルールは各地で社会問題化している。なぜ、防寒着はだめなのか。学校側に尋ねると、意外な答えが返ってきた。

 「寒いっす。他の生徒でコートを着て学校に行ったら、先生から指導を受けているのを見たこともある」。1月中旬、寒空の中を詰め襟の学ラン姿で歩いていた鹿児島市立の高校に通う3年生の男子生徒(17)が打ち明けた。この生徒は登下校時にコートなどは身に着けず、学生服の中にセーターや高機能な肌着をまとって寒さをしのいでいるという。

 鹿児島市教委に2022年度の市立高校の校則を情報公開請求したところ、この男子生徒の学校則にはこう記されていた。「オーバー・ジャンバーコート等の着用は認めない。ただし、生徒指導部の異装許可がある場合はこの限りではない」。許可なく防寒着を着用することが、禁止されているのだ。

この記事は有料記事です。

残り905文字(全文1349文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集