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2年連続4回目のセンバツ出場を決めた長崎日大(諫早市)は、2022年秋の県大会、九州地区大会の計9試合で94安打を放った。1試合平均10安打を超える打撃力は、徹底した実戦練習で培った。
22年7月下旬の新チーム発足から9月の県大会までにこなした練習試合や紅白戦は約30試合。普段の練習でも、走者を置いたシートノックやツーストライクから始まる打撃練習など常に実戦を念頭に置く。
選手たちの胸に刻まれているのは、22年春のセンバツ1回戦で、準優勝した近江(滋賀)に延長十三回の末に敗れた試合だ。長崎日大は一回から五回まで毎回走者を出すも、西武入りした近江の先発・山田陽翔(はると)投手の粘り強い投球に本塁が踏めず、六回にやっと先制。しかし、九回に追い付かれ、延長十三回タイブレークで4点を奪われ、力尽きた。
この試合で4番を務め先制打を放った前主将の河村恵太さん(3年)は「あと少しのところで勝ちきれなかった」と悔やむ。
一本の大切さを痛感した選手たちが実戦練習を重ねて身につけたのが「つなぐ」意識だ。22年秋の県大会、九州地区大会で放った計94安打のうち本塁打はわずかに1本。単打が多いものの、打球は内外野の間を抜く力強さが目立つ。
特に成長著しいのが、豊田喜一捕手(2年)。「元々、打撃は得意ではなかった」というが、平山清一郎監督(43)から「低めの変化球に泳がされず、ボール球を振らないように」と指導を受け、才能を開花させた。
22年秋の公式戦9試合にフル出場し、32打数でチーム最多の16安打。九州地区大会決勝の沖縄尚学戦では初回に先制2ランをたたき込み、4点を追う九回にも2死から適時打を放って、敗れたものの意地を見せた。
チームをまとめる外野手の平尾大和主将(2年)は、22年春のセンバツ・近江戦に現メンバーとしては唯一出場した。「接戦で負けて悔しかった」と振り返り、「今年は先輩たちを越えようと話し合ってきた。強くなった姿を見せたい」と意気込む。
聖地で昨春の借りを返す――。センバツ初出場で8強入りした1993年以来、30年ぶりの初戦突破を目指し、選手たちは黙々とバットを振り続ける。【高橋広之】
◇ ◇
3月18日に開幕するセンバツには県内から初めて2校が出場する。春に挑む長崎日大と海星をそれぞれ2回に分けて紹介する。
〔長崎版〕
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