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私の手元に1冊の絵本がある。タイトルは「じしんのあほ! でもぼくらはまけへん」。1995年1月の阪神大震災で大きく壊れた保育園の園児がその翌年に作ったものだ。登園前で園児たちにけがはなかったが、もし保育園で過ごしていたら危険が及んでいたかもしれない、と当時の保育士は教えてくれた。
全国3315棟が不十分か未確認に
保育所の建物の強度は子どもの命に直結する。だが、厚生労働省の調査(2020年3月末時点)を分析すると、全国の保育所やこども園など主な保育施設3315棟で耐震性が不十分、もしくは未確認になっている。自戒を込めて言うが、保護者は、子どもが通う施設の耐震性を一度気にかけてほしい。保護者の意識が現状を改善する一つの要素になると考えている。
「自戒を込めて」と書いたのは、2人の子どもを保育園に預けている私自身、最近まで耐震性に関心を持ったことがなかったからだ。
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