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ウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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任務は「戦争の炎をあおれ」 元傭兵が語る軍事会社ワグネルの内実

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戦闘服姿で廃屋にもたれるマラート・ガビドゥリン氏。ワグネル傭兵として派遣されたシリア北西部ラタキア県で2016年2月に撮影したものという=本人提供
戦闘服姿で廃屋にもたれるマラート・ガビドゥリン氏。ワグネル傭兵として派遣されたシリア北西部ラタキア県で2016年2月に撮影したものという=本人提供

 ウクライナ侵攻を続けるロシアが用いる非正規の戦闘集団、民間軍事会社「ワグネル」。同社の一員としてウクライナ東部とシリアに派遣された経験を持つロシア人男性、マラート・ガビドゥリン氏(56)は毎日新聞の取材に、自身の体験を赤裸々に証言した。

ドクロが刻まれたメダル

 ワグネルの元傭兵(ようへい)として初めて、2020年末ごろから実名で各国メディアにロシアの傭兵利用の実態を語り、詳細を手記「ワグネル プーチンの秘密軍隊」(日本語版は1月下旬に発刊)にまとめた。昨年3月からはフランスで潜伏生活を送り、更なる著作の執筆に取り組んでいる。

 中央にドクロの浮き彫りのある金色の記章――。ガビドゥリン氏が取材の最後に見せてくれた。赤いリボン付きで国家の勲章のようだが、ドクロをシンボルマークとするワグネル独自のメダルだ。過激派組織「イスラム国」(IS)とのシリアでの戦いの勝利を記念した品という。裏側には、「M―0346」という個人の認識番号が記されている。

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【ウクライナ侵攻】

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