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第72期王将戦

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渡辺明名人が語る名人戦 「いつ将棋をやめても悔いはない、と」

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インタビューに答える渡辺明名人=東京都渋谷区の将棋会館で2023年1月13日、丸山博撮影
インタビューに答える渡辺明名人=東京都渋谷区の将棋会館で2023年1月13日、丸山博撮影

 中学生でプロ入りし、歴代4位のタイトル31期の実績を誇る渡辺明名人(38)=棋王。初めて名人を獲得したのは、2020年の第78期名人戦七番勝負だった。その時36歳、デビューから20年余が過ぎていた。「名人には縁がないと思っていました」。遅咲きの名人となった渡辺に、獲得時の思いや今期七番勝負への意気込みを聞いた。【武内亮】

 20歳で竜王を奪取し、瞬く間に将棋界のトップに上り詰めた渡辺は、26歳だった第69期で順位戦A級入りを果たす。その後、羽生善治九段(52)や森内俊之九段(52)らに最後は阻まれたものの、何度も挑戦権争いに加わった。

 その渡辺が突如、不調に陥る。第76期A級順位戦で4勝6敗と負け越し、B級1組に降級したのだ。「次の年からどうなっていくのか、もうA級には戻れないのでは、とも思いました」

 しかし、第77期順位戦B級1組で、渡辺は12戦全勝という成績を残してA級に即復帰を果たした。そして、その勢いのまま、第78期A級順位戦を9戦全勝で1位となり、挑戦権を獲得する。「それまでよりも、AI(人工知能)の研究を取り入れるようになって、うまくはまった感じはありました。白星が集まることで立ち直れましたね」

コロナ禍で迎えた七番勝負

 相手は、当時名人と竜王の2冠を保持していた豊島将之九段(32)…

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【第72期王将戦】

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