三菱重工、国産ジェット機開発撤退方針 事業化のめど立たず

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試験飛行で県営名古屋空港を離陸する三菱航空機のジェット旅客機スペースジェット=愛知県豊山町で2020年3月18日午後2時51分、兵藤公治撮影
試験飛行で県営名古屋空港を離陸する三菱航空機のジェット旅客機スペースジェット=愛知県豊山町で2020年3月18日午後2時51分、兵藤公治撮影

 三菱重工業が、国産初の小型ジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)の開発を完全に取りやめ、撤退する方針を固めたことが6日分かった。これまでに計約1兆円の開発費を投じたが、知見不足で6回にわたって納期を延期し、2020年10月に「いったん立ち止まる」として事業を凍結していた。約半世紀ぶりの国産旅客機として官民一体で開発してきたが事業化のめどが立たず、撤退に追い込まれた。

 スペースジェットは08年に事業化を決定。三菱重工の子会社である三菱航空機(愛知県豊山町)が開発を担った。100万点の部品から造られる航空機は産業の裾野が広く、全国の部品メーカーには、自動車に続く成長産業に発展するとの期待もあった。

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