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区分けされた書店の本棚を借りて、自分が届けたい本を販売できる「シェア型本屋」が話題になっています。誰でも書店主になれる仕組みです。街から本屋が減っていく時代に、小さな本棚にはどんな希望が詰まっているのか。港町にある書店を訪れました。【東京社会部・銭場裕司】
その書店は、みなとみらい線の馬車道駅から近く、たくさんの観光スポットがある横浜市の一角にある。LOCAL BOOK STORE kita.(ローカル ブックストア キタ)。店に入ると、一つあたり縦、横38センチに四角く区切られた本棚が並んでいた。
運営は1棚あたり1書店主の形を取っている。ウサギに関係した著書がそろった棚や、ビールをテーマにした本棚、ノンフィクション作品を手に取れる棚など、それぞれに書店主の個性があふれている。メリーさんと呼ばれた伝説の娼婦(しょうふ)について書かれた作品など、横浜ならではの本も置かれていた。
書店主は20~80代の63人
オープンしたのは2021年6月。運営を担当する会社「マスマススクエア」で代表取締役を務める森川正信さん(46)によると、新型コロナウイルス対策のため、同じフロアで手がけてきたトークイベントの開催が難しくなり、シェア型本屋への挑戦を決めたという。「いろんな人が書店主になって、自分の表現ができる場所を作っていければと考えました」
月4000円(学生2000円)の賃料などを払って、…
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