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吉原真里さん 学者だからこその物語に 著書『親愛なるレニー』が話題に

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東京世界音楽祭で来日公演を行うニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団。米国最古のオーケストラで、常任指揮者はレナード・バーンスタイン=東京都内で1961年(昭和36年)4月、東京本社写真部員撮影 毎日グラフ1961年5月14日号 4-5ページ掲載
東京世界音楽祭で来日公演を行うニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団。米国最古のオーケストラで、常任指揮者はレナード・バーンスタイン=東京都内で1961年(昭和36年)4月、東京本社写真部員撮影 毎日グラフ1961年5月14日号 4-5ページ掲載

 20世紀を代表する巨匠、レナード・バーンスタイン(1918~90年)と市井を生きる2人の日本人が深い絆で結ばれていた。そんな知られざる真実の物語を丹念に紡いだ『親愛なるレニー』(アルテスパブリッシング)が話題を集めている。世界的な音楽家と日本人の交流を通じて、その背景にある戦後の国際社会や音楽界の歴史をも描いた著者の吉原真里さんに話を聞いた。

 物語は運命とも言えるような偶然から誕生した。日米の文化史を研究するハワイ大学教授の吉原さんは2013年、ワシントンのアメリカ議会図書館で「レナード・バーンスタイン・コレクション」を読みあさっていた。目的は、バーンスタインの「ミサ曲」が上演されたケネディ・センターの開設についての調査だった。楽譜や台本の草稿、レコードの売り上げ明細まで1700箱、40万点以上にも及ぶ膨大な資料と、朝から晩まで数日間…

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