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占領下にあるパレスチナに行くと、被占領者が日々いかに非人道的な扱いを受けているか見えてくる。自由な移動さえままならず、水は週に数回しか来ないからタンクにためておく。まるでそこに人がいることを否定するかのようだ。その実態をきちんと見ようとしないのは、占領や暴力に加担することではないか。そんなことを改めて考えさせられたのが、ほろびて「あでな//いある」(1月21~29日、こまばアゴラ劇場、細川洋平作・演出)だ。
パレスチナのコンクリートの分離壁を思わせる装置。客(内田健司)が美容院に髪を切りにきたが、美容師(伊東沙保)はとめどなくおしゃべりするだけでなかなか切ってくれないという不思議な光景から始まる。そして客にはなぜかアシスタントのリン(吉岡あきこ)が見えない。
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