鳥インフル、哺乳類で感染報告相次ぐ WHOが監視強化呼びかけ

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カンボジア東部の村で保健省が実施した鳥インフルエンザの啓発活動=2023年2月23日、同省提供・AP共同
カンボジア東部の村で保健省が実施した鳥インフルエンザの啓発活動=2023年2月23日、同省提供・AP共同

 高病原性鳥インフルエンザH5N1型が、アシカやミンクなど哺乳類に感染する事例が相次ぎ見つかっている。通常は鳥から鳥にうつるウイルスが、哺乳類への適応を高める懸念がくすぶる。人への感染もあり、約半数が死亡した。世界保健機関(WHO)は各国に監視強化を呼びかけている。

 「世界の鳥にウイルスが拡散し、人を含む哺乳類の感染報告も増えている。憂慮している」。WHOで対策を担うブリアン氏は24日の記者会見でこう述べた。カンボジアでは感染した11歳女児が22日に死亡し、父親も感染した。同国で人への感染は2014年以来。世界では03年~今年1月下旬に約870人が感染し、53%が死亡した。

 ウイルスは渡り鳥が運び、北米でも拡大。米国では鶏などの殺処分が昨年2月から1年間で5800万羽に上り、この冬は卵の価格が高騰した。過去にはクマやキツネに感染した例もある。

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