「出版不況って言うのやめよう」社員6人、地方から重版出来なぜ?

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
ライツ社の大塚啓志郎社長=兵庫県明石市の同社で2023年1月20日午前11時、山本真也撮影
ライツ社の大塚啓志郎社長=兵庫県明石市の同社で2023年1月20日午前11時、山本真也撮影

 社員はわずか6人。地方の小さな出版社が次々とベストセラーを生んでいる。業界平均で1~2割とされる重版率は7割近く。「活字離れ」と言われて久しいが、アイデア次第で本が売れることを示し、「もう出版不況って言うのをやめよう」と業界にも提案している。書店で思わず手に取りたくなる本作りの秘密を追った。

 兵庫県明石市の「ライツ社」が設立されたのは2016年。「自分の思うような本作りがしたい」と京都市内の出版社にいた4人が独立した。社長で編集長の大塚啓志郎さん(36)は明石市出身。祖父が所有する古いビルの1階を借りて拠点にした。

 大手取次会社と契約したが、本が売れても半年間は入金がない。運転資金3000万円を借金しての船出だった。

この記事は有料記事です。

残り1384文字(全文1697文字)

あわせて読みたい

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集