女性アスリート、一番の苦労は“子の預け先” 「送迎に4時間」
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子どもを持つ女性アスリートが、競技と子育ての両立で最も苦労しているのは、練習や遠征時などの子どもの預け先の確保――。毎日新聞と女性アスリートを支援する一般社団法人「MAN」が2月、MAN所属の女性アスリートを対象に共同で実施したアンケートで、こんな実態が浮かんだ。
アンケートに応じたのは、バレーボールやフェンシング、陸上など14競技の選手や元選手で、30~40代の女性17人。いずれもオリンピックや世界大会への出場歴があり、全員に1~3人の子どもがいる。
設問は9問で、競技と子育ての両立に関する項目のほか、「妊娠・出産のタイミングで悩んだ経験の有無、その理由」などを尋ねた。
「競技と子育ての両立で苦労したこと」(自由記述)では、14人が「遠征時などに子どもをどこに預けるか」を挙げた。試合がある週末は休所する保育施設も多く、①遠征先や試合会場に託児施設を設ける②ベビーシッターの確保――などの支援を求める意見があった。
妊娠・出産のタイミングについては、10人が「悩んだ経験がある」と回答した。その理由(選択式、複数回答)は「身体が変化することで、競技に影響が出る不安がある」が8人、「競技生活と子育ての両立への不安」が8人、「出産後の練習時間確保への不安」が4人――の順だった。
MAN代表理事の中山由起枝さん(44)=元クレー射撃日本代表=は「子どもの預け先の確保は絶対的な課題だ。所属チームや協会が遠征先に託児用の部屋を借りたり、ベビーシッターを雇ったりするなどの支援を整えてほしい。海外では珍しくない」と話している。【坂根真理、福原英信】
合宿への子どもの帯同、困難
「海外遠征が多く、子どもを実家に預けるために電車で4時間かけて送り迎えをした。費用面でも時間的にも大変だったので、子どもも海外の試合に一緒に行ける支援があれば良かった」。子育てをしながら競技を続ける大変さについて、フェンシングの佐藤希望(のぞみ)さんはこう振り返る。
トライアスロンの巌淵知乃さんは「アスリートだと保育園を利用するのも難しく、一時保育に頼っていたが、なか…
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