浮き彫りになる安倍氏の「テレビ不信」 「政治的公平」解釈の舞台裏

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参院予算委員会で立憲民主党の小西洋之氏(手前右)の質問に答える高市早苗経済安全保障担当相(左)=国会内で2023年3月8日午後1時13分、竹内幹撮影
参院予算委員会で立憲民主党の小西洋之氏(手前右)の質問に答える高市早苗経済安全保障担当相(左)=国会内で2023年3月8日午後1時13分、竹内幹撮影

 総務省が7日に公表した放送法の「政治的公平」の解釈を巡る行政文書には、第2次安倍政権下で行われた首相官邸と総務省の間の詳細なやりとりが記された。特に際立ったのは当時の安倍晋三首相のテレビ番組に対する不信感だった。安倍氏の強い意向で、総務省が「けしからん番組は取り締まる」(当時の礒崎陽輔首相補佐官)方向に進んだ過程が浮き彫りになった。

 文書では当時の山田真貴子首相秘書官が、総務省の安藤友裕情報流通行政局長に電話で説明した首相官邸での会議の様子が記されている。会議は2015年3月5日夕に開かれ、安倍氏のほか、礒崎氏、山田氏、今井尚哉首相秘書官らが出席した。

 礒崎氏はこの際、放送法が定める「政治的公平」を巡り、公平性を欠く「極端な事例」など…

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