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赤色に発光するように遺伝子改変したメダカを未承認で飼育、販売したなどとして、警視庁生活環境課は8日、カルタヘナ法違反容疑で千葉県九十九里町の自営業、古川敏一容疑者(68)ら男性5人を逮捕したと発表した。同法違反での逮捕は全国初。「見たことのないきれいなメダカだった」などといずれも容疑を認めているという。
カルタヘナ法は生物多様性を守るため、遺伝子組み換え生物の取り扱いを規制する法律。研究室などの閉鎖された場所以外で扱う場合は、生態系への影響がないことを証明し、国の承認取得が義務づけられている。
古川容疑者の逮捕容疑は2022年7月ごろ、国の承認を得ずに遺伝子改変したミナミメダカ約20匹を自宅近くの用水路に廃棄したほか、翌8月に3匹を飼育したとしている。
同課によると、5人はいずれも遺伝子改変したメダカを飼育し、即売会などで1匹最高5万円で販売していた。古川容疑者は警視庁が捜査していることを察知して廃棄したという。同課などが用水路を調査したが、生態系への影響は確認されなかった。
東京工業大では遺伝子改変したメダカの卵が研究目的で保管されていたが、09年ごろに外部に流出し、今回の一連の拡散のきっかけとなったとみられる。流出させたのは当時大学院生だった男性会社員(35)=東京都=と同課は特定したが、すでに時効が成立しているという。【高井瞳】