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全人代の人事の狙いなどについて東京大大学院の川島真教授(アジア政治外交史)に聞いた。
習近平氏は2期10年という国家主席の任期を改憲で変え、3期目入りした。李強氏は副首相を経ずに首相に就任した。いずれも共産党内の民主化や人事の慣習に反する。国務院(政府)の人事では習氏と距離のある人物を外し、中枢を自身の側近らで固めた。ただ、今回の人事で習氏の後継候補は明確でない。習氏は今後10年はトップを続けるつもりではないか。
習氏と李克強(りこくきょう)前首相の間にはある種の緊張関係があった。しかし李強首相は習氏の指示を着実に実行する腹心だ。政府に対する共産党の指導性を強化、確立しようとしている習氏にとって、李強氏は首相に適任と言える。同じく習氏側近で党務にたけた丁薛祥(ていせつしょう)氏が筆頭副首相となり、政府の独自性はなくなり、党の指導性がいっそう強まる。
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