春闘、企業の多く満額回答 高水準賃上げで妥結 集中回答日

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労使交渉の回答状況をボードに書き込む金属労協の職員=東京都中央区で3月15日午前11時52分(代表撮影)
労使交渉の回答状況をボードに書き込む金属労協の職員=東京都中央区で3月15日午前11時52分(代表撮影)

 2023年春闘は15日、主要企業の集中回答日を迎えた。資源高や円安などの影響で記録的な物価高が続く中、多くの企業が労働組合の要求通りに満額回答し、基本給を底上げするベースアップ(ベア)など高水準の賃上げで妥結した。22年度は3%程度の物価上昇が見込まれており、それを上回る賃上げ率の回答が相次いだ。主要企業で3%台の賃上げが実現すれば、デフレが深刻化する前の1994年以来、約30年ぶりとなる。

 電機大手7社はベアに相当する賃金改善分として、組合の月7000円の要求に満額回答した。日立製作所、東芝、NECの3社は前年実績の3000円を大幅に上回った。日立はベアを明示する現行の要求方式となった98年以降で最高額となり、定期昇給(定昇)と合わせ賃上げ率は3・9%となった。一時金(ボーナス)は6・1カ月分(196万5420円)を回答した。

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