私も荒れていたから 思春期の親子の悩み 小児科医が専門外来開設

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みらい外来を訪れた男子中学生と話す小児科医の河原風子さん=北九州市小倉北区で2022年12月16日午前9時42分、佐藤緑平撮影
みらい外来を訪れた男子中学生と話す小児科医の河原風子さん=北九州市小倉北区で2022年12月16日午前9時42分、佐藤緑平撮影

 進学や不登校、いじめなど思春期の子どもが抱える不安や悩みは多様だ。向き合い方が分からず、頭を抱える家庭も少なくない。そうした親子のよりどころを目指す専門外来が生まれている。担当するのは思春期に自らも親子関係に悩み、非行に走った小児科医だ。

 北九州総合病院(北九州市小倉北区)にある広さ6畳ほどの診察室。小児科医の河原風子さん(40)が親子関係の悩みを“診察”し、解決策を共に考える「みらい外来」だ。

 「成績が悪いと、つい厳しく口を出してしまう。良くないと分かっているのに……」。2022年12月中旬、みらい外来を訪れた女性(38)は中学2年の長男(14)との関係を語りながら、ため息をついた。

 長男は小学校の頃から、原因不明の腹痛に悩む。症状がひどく、学校に通えなくなる時期もあったという。23年度には受験生となるため、さらに家庭内がぎくしゃくしないか不安だ、と吐露した。

 「一度、ほったらかしにしてみましょうか」

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