県沖地震1年 目届かぬ「在宅被災者」 戸別訪問、修繕 地元有志ら支援 /福島

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1年前の地震で瓦が落ちたままの屋根をブルーシートなどで再補修するボランティア。宮城県南部が拠点の非営利団体「宮城ONE TEAM」のメンバー4人が駆けつけた=福島県相馬市で2023年3月5日、尾崎修二撮影
1年前の地震で瓦が落ちたままの屋根をブルーシートなどで再補修するボランティア。宮城県南部が拠点の非営利団体「宮城ONE TEAM」のメンバー4人が駆けつけた=福島県相馬市で2023年3月5日、尾崎修二撮影

 最大震度6強を観測した県沖地震から16日で1年が過ぎた。多くの建物が被災した地域では、修繕費を出せず今も壊れた家に住み続ける「在宅被災者」がいる。表からは見えにくく、行政は詳しい実態を把握できていない。一方、地元有志らでつくるボランティア団体が息の長い支援を続けている。【尾崎修二】

 3月上旬、相馬市の住宅地で、命綱を付けた男性4人が民家の屋根に土のう袋を積み、ブルーシートを張り直していた。「ありがたいです、本当に」。地上から見守る家主で派遣社員の男性(59)は胸をなで下ろした。

 妻と暮らす築約30年の木造平屋建ての住宅は、東日本大震災で一部損壊し、2021年2月13日の県沖地震で再び一部損壊した。同年8月に約50万円かけて瓦屋根を修繕したが、わずか半年が過ぎた22年3月16日に再び揺れが襲った。

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