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高校野球物語2023春

思い描いたJK像と違うけど 城東女子マネノッカーの涙と充実感

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21世紀枠でのセンバツ出場の知らせを聞き、涙を流す城東の永野悠菜マネジャー=徳島市で2023年1月27日、滝川大貴撮影
21世紀枠でのセンバツ出場の知らせを聞き、涙を流す城東の永野悠菜マネジャー=徳島市で2023年1月27日、滝川大貴撮影

 1月27日、城東(徳島)の女子マネジャー・永野悠菜さん(3年)は21世紀枠でのセンバツ出場決定を聞くと、うれし涙を浮かべた。「ここまで苦しいことやつらいことの方が多かった。それは選手も同じ。みんなの思いが実を結んだ」

 永野さんは「ノックを打つ女子マネジャー」として、チームに貢献してきた。ただ、甲子園までの道のりは決して平たんではなかった。心ない声に頰をぬらしたこともあった。

「話題作りのため?」突然の涙

 出場決定から約2週間後の2月。私(記者)は再び学校を訪れた。取材を終え、帰ろうとあいさつをすると、いつも笑顔だった永野さんの表情が突然、変わった。涙がこぼれ、本音を明かしてくれた。「いろいろ言われているのを見てしまって……」

 昨年12月、城東が21世紀枠の地区候補校に選出されて以降、ノックを打つ女子マネジャーとして話題を呼んだ。しかし、インターネット上で「話題作りのためにやっているんだろ」などと心ない書き込みを目にすることがあった。17歳の女子高校生が人知れず不安と闘っていた。

 彼女の不安を聞き、高校野球の元女子マネジャーである私も思わずもらい泣きした。「大丈夫だよ」。慰めることしかで…

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