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第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)第5日の22日、彦根総合(滋賀)と対戦する光(山口)の福原将斗捕手(2年)は30年前の夏、同校の選手として甲子園に出場した父智浩さん(47)の悲願「親子で甲子園」を実現させた。光は智浩さんたちが3年生だった1993年と翌94年、夏の甲子園に連続出場したがいずれも初戦で敗れた。福原捕手は父が果たせなかった甲子園1勝を目指してマスクをかぶる。
光のセンバツ出場が発表された今年1月27日、グラウンドで喜ぶ選手たちを少し離れた所からにこやかに見守る夫婦がいた。智浩さんと妻洋子さんだった。智浩さんは末っ子の四男坊の甲子園出場に「自分の時よりうれしい。長男、次男、三男が果たせなかった『親子で甲子園』をついに実現してくれた」と満面の笑みを浮かべた。
智浩さんは高校を出た後もクラブチームでプレーし、その後も10年にわたって少年野球チームの監督を務めるなど野球に携わり続けた。家族は、福原捕手が「物心ついたら野球をしていた」と振り返るほどの野球一家。4人の兄弟は父のように甲子園でプレーすることを夢見て育ち、長男優斗さん(23)と次男隼斗さん(21)、三男慶斗さん(18)も光の野球部で甲子園を目指した。
「光で甲子園に行きたい」。福原捕手がそう思ったのは自然な流れだった。入学して捕手に転向した四男に、捕手経験がある智浩さんは「投手をもり立てるため、積極的にコミュニケーションを取ることが大切だ」とアドバイス。山口県下関市の東亜大で投手をしている隼斗さんも投手目線で見る配球の考え方などを語って聞かせた。
まさに親子甲子園に向けた「福原家最後の光」。一家の期待を受けた福原捕手は、バッテリーを組む升田早人投手(3年)が「打者や走者を見る観察眼がいい」と頼りにする扇の要に成長した。宮秋孝史監督(59)も2年生の福原捕手に「司令塔」として全幅の信頼を寄せる。2022年秋の中国地区大会では準々決勝、準決勝と2試合続けて最後のアウトを盗塁刺で取って接戦にけりをつけた。
「甲子園には出た者にしか分からない独特の雰囲気がある。今、持っている力を思い切りぶつけてほしい」。智浩さんは福原捕手にエールを送る。福原捕手も光の甲子園初勝利に向けてチームを引っ張る覚悟だ。【福原英信】
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