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野球の国・地域別対抗戦、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表「侍ジャパン」は21日(日本時間22日)、決勝で米国を破り3大会ぶり3度目の優勝を果たした。
野球には「夢」があると信じてきた。白球を通じて人と人とがつながり、明日への活力が生まれる。その魅力に引き込まれた侍ジャパン・栗山英樹監督の目は61歳にして、なおも生粋の「野球小僧」のように真っすぐで、きらきらと輝く。
辺り一面をトウモロコシ畑に囲まれた中に現れる小さな球場。そんなのどかな一コマが、栗山監督の野球人としての原風景となっている。「フィールド・オブ・ドリームス」。不思議な声を聞いた主人公が、畑を開いて野球場を造ると往年の名選手ら多くの人が集まってくる――。家族愛や夢をテーマにした米国映画だ。
感銘を受けた栗山監督はかつて、米アイオワ州にあるロケ地を訪れた。目にした光景は今も鮮明に脳裏に残る。フィールドを駆けていたのは日本、米国、台湾とさまざまなルーツを持つ子供たちだった。お互い、言葉は通じないはずなのに、ボールを手に取ると自然と一緒になり、二手に分かれて試合形式のように遊び始めた。「国や地域、言語が違っても、野球という共通項があれば皆がすぐに友達になれる。野球には夢があるんだなと実感できた」
そして2021年12月に日本代表監督に就任すると、…
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