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政府が3月末をめどにまとめる「異次元の少子化対策」のたたき台で、検討課題の一つが保育士の配置基準だ。現場からは、引き上げを求める声が上がる。
●「職場環境に問題」
「『待って待って』『だめだめ』と常に子どもに言っていた。表情や言葉を丁寧に見たり聞いたりする余裕はなかった」。神奈川県内で働く保育士の女性(57)は、数年前まで勤務していた保育所での激務を振り返る。
定員100人規模の保育所に勤務し、2歳児15人を3人で担当していた。国の配置基準では1~2歳の園児6人に対して保育士1人。基準は満たしていたが、ぎりぎりだった。子どもをトイレに連れて行く余裕もなく、おむつを卒業するトイレトレーニング中の子どもに、やむを得ずおむつをはかせることもあった。若い保育士の指導や保育所全体を見渡すことが役割の副主任を務めていたが、人手不足でクラス担当も兼ねていたため、副主…
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