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悔しさ胸に 夏には「1勝」を
「勝ちきるための何かが足りなかった」。第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)第4日の21日、初戦で龍谷大平安(京都)に3―4で敗れた長崎日大の平山清一郎監督(43)は試合後、阪神甲子園球場の取材エリアで唇をかんだ。悲願の1勝に届かなかったのはなぜか。年明けからのチーム取材を元に振り返った。【高橋広之】
両校無得点で迎えた二回裏、2死二、三塁のピンチで、相手右打者を1ボール、2ストライクに追い込んだ長崎日大の広田樹大(きだい)投手(3年)と豊田喜一捕手(3年)が決め球に選んだのは、チェンジアップ。だが、この試合、広田投手の右打者へのチェンジアップは球離れが悪かった。この場面でもボールに指が引っかかり、ワンバウンド。球は豊田捕手の後ろに転がっていった。この暴投で、長崎日大は1点先取を許した。
その後、長崎日大は反撃に転じ、七回表に3―1と勝ち越し。だがその裏、2死から広田投手は連打を浴び、一、三塁のピンチに。相手打者への2球目、広田投手は足を滑らせて態勢を崩し、投じた球はまたしてもワンバウンドし、豊田捕手の後ろへ転がった。
広田投手は「相手投手も同じ投球位置で、左足のつま先を踏み込む地面が荒れていて、バランスを崩してしまった」。この暴投で1点差とされ、さらに連打を浴びて一気に逆転を許した。豊田捕手は「夏に向け、こういうプレーを一つ、一つなくしていかなくてはいけない」。平山監督も「こっちが点を(相手に)あげてしまうと勝てない」と勝負の厳しさを口にした。
1年前の2022年春のセンバツで、長崎日大は初戦で近江(滋賀)と対戦。同大会で準優勝した近江に1点差でリードし、九回表2死2ストライクまで追い詰めたが、適時打を浴びて追い付かれた。長崎日大は延長十三回タイブレークの末、敗れた。一球に泣いた昨春の経験を生かそうと、長崎日大は実戦形式の練習を重ね、プレーの精度を上げて今大会に臨んだ。昨春の近江戦で先発しながら無安打に終わった平尾大和主将(3年)は、龍谷大平安戦の三回表に雪辱を果たす同点適時打を放った。
そして、七回表には2死一、三塁で、一走の栗山由雅(ゆいが)選手(3年)が二盗した隙(すき)に、三走の加藤太陽(あさひ)選手(2年)が絶妙のスタートを切って本塁に生還する重盗を決め、甲子園を沸かせた。
敗戦後、選手たちは悔しさをにじませながら前を向いていた。チームは長崎に戻り、23日、夏に向けた練習を始めた。長崎日大は夏の甲子園からは初戦突破した10年以来、遠ざかっている。今回の敗戦を糧に選手たちがさらに成長し、13年ぶりの夏の甲子園出場、そして「1勝」を今度こそ、もぎ取ってくれると信じている。
〔長崎版〕
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