- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

新型コロナウイルス感染症の治療や入院の保障で改めて注目された保険会社の医療保険。病気やケガのリスクに備える身近な保険商品として人気を集め、国内の加入世帯は9割を超えている。飽和状態となった市場で保険料の引き下げ競争が激化するなか、生命保険各社は、新たな需要を開拓しようと特色のある商品開発や販売戦略を打ち出し始めた。
認知症に特化した医療保険
「医療保険はレッドオーシャン(競争が激しい市場)です。真っ赤なんです」。ある生保社員は、医療保険市場の状況をこう表現する。
医療保険は、生命保険の「第1分野」、損害保険の「第2分野」とは異なるリスクをカバーする「第3分野」の保険商品。保険業法の改正で2001年に国内保険会社に販売が解禁され、大競争時代に突入した。
生命保険文化センターの21年の調査では、医療保険・医療特約に加入している世帯は93・6%に達している。そこで生保各社は、新たな商品展開や販売戦略を打ち出し、競争は新たな局面を迎えている。
ここ数年で加入者数を伸ばしているのが、認知症保険だ。21年の世帯加入率は6・6%と一定の市場規…
この記事は有料記事です。
残り2227文字(全文2698文字)