侍の中心に源田あり!体現した日本野球の魂 WBC記者総括/1
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野球日本代表「侍ジャパン」が3大会ぶりの頂点に立って幕を閉じた、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。大会を現場で取材した毎日新聞担当記者が、名場面の裏側や印象に残った出来事などに迫ります。1回目は不屈の魂を体現し、米メディアに「侍の中心」とまで言わしめた守備の名手の話です。
そのプレーを見て、率直に言って「かなり痛いな」と感じた。10日の1次リーグ2戦目の韓国戦。三回、二塁走者だった源田壮亮選手(30)=西武=は、けん制球を受けてヘッドスライディングで帰塁した際に野手と交錯。一度は試合に戻ったものの、四回の守備から交代した。後に明かされた診断は右手小指の骨折だった。
大谷翔平選手(エンゼルス)や村上宗隆選手(ヤクルト)ら強打者が多い今回の日本代表。それでもなお、最大の強みは守備力だ。栗山英樹監督が強調してきたのは「いくらパワーのある打者、投手がいても、守りからリズムを作る形は変わらない」ということ。源田選手は「現役最高遊撃手」との呼び声も高く、ゴールデングラブ賞を昨季まで5年連続5度受賞している。華麗な守備は「源田たまらん」のフレーズで浸透し、日本の強みを発揮するには、代えがきかない一人だった。
負傷翌日から、現場で源田選手の動向を確認するのが日課となった。2日後に…
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