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センバツ高校野球第6日(24日)2回戦 ○山梨学院4―1氷見(富山)●
攻撃に元気がなくても相手投手に重圧をかけ、得点につなげる方法はたくさんある。野球の奥深さを体現する山梨学院の攻撃だった。
1点を追う二回無死、4番・岳原陵河が放った痛烈なライナーが、右翼フェンスを直撃した。ボールが大きく跳ね返り、右翼手が処理にもたつくと、岳原は「三塁コーチの指示を信じて全力だった」と一目散に三塁まで到達した。「足はそこまで速くない。チームで真ん中くらい」と謙虚だが、相手のミスを逃さない好走塁だった。
続く5番・進藤天の内野安打で追いついたが、これで終わらなかった。一塁走者の進藤は「スタートのタイミングを計っていた。思い切って行けた」と、すかさず二塁へ盗塁を成功させる。再び好機を広げて、犠打で三進後、7番・大森燦が中前適時打を放って試合をひっくり返した。
昨秋の公式戦で1試合あたり7.9得点し、強力打線の看板を掲げて甲子園に乗り込んだ。しかし、1回戦は10安打を放ちながらも3得点。全国の強豪が集まる甲子園で、打ち崩して勝つ難しさを痛感した。
それでも、主将の進藤は「打てない時こそ走塁でカバーできるチーム」と言い切る。隙(すき)がない「足攻め」は、チーム内で繰り返し練習してきた成果だ。ノックの際に走者を置き、打球に応じた判断力を鍛えるなど、選手は「徹底して走塁を練習した」と口をそろえる。さらに、試合前の分析で氷見の投手がけん制が上手でないと見抜き、盗塁のスタートのタイミングを計っていたという。
山梨学院にとって春夏合わせて16回目の甲子園で初めて1大会2勝目を挙げた。ただ、2009年に清峰(長崎)でセンバツ優勝経験がある吉田洸二監督が「野球的には反省が多い試合」と語るなど、まだまだ満足していない。
進藤は「一戦必勝で、次は(1大会)3勝を目指す」と力強く宣言した。【川村咲平】
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