- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

十数年前の私といえば、それはもう、ろくでもない少女だった。いつからか、自分は「みんな」と同じようにできないことに拗(す)ねていた。「みんな」が汚いとばかにする喫茶店が好きだったし、「みんな」がかっこいいという先輩の何がいいのか分からなかった。「みんな」に同化できない自分にげんなりし、ろくでもなくなっていった。
少女だった私は、私の髪が黒いからいけないと考えるようになっていた。髪が緑色だったら「みんな」と同じようにやることを求められないのにねと、なんだかよく分からないことを考え続けていた。
この記事は有料記事です。
残り588文字(全文835文字)