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習近平の中国

習近平体制は党大会を経て3期目が始動。権力集中が加速する異例の長期政権は、どこに向かうのでしょうか。

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「債務のわな」批判を浴びる中国 途上国取り込み図り変化の兆し

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中国輸出入銀行の本部が入るビル=北京市で2023年3月15日、小倉祥徳撮影
中国輸出入銀行の本部が入るビル=北京市で2023年3月15日、小倉祥徳撮影

 発展途上国の債務問題を巡る中国政府の対応に変化の兆しが出ている。中国はこれまで、過剰な貸し付けで途上国を借金漬けにして資産を差し押さえる事例が「債務のわな」だと批判を浴びてきた。だが近年、返済猶予など債務の再編に協力する姿勢を強調している。果たしてその実態は。

 中国は、習近平国家主席が自ら旗振りした巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げ、途上国に対して、中国企業や中国国有銀行が関与する形で空港や道路などのインフラ整備を支援してきた。世界銀行によると、世界の低・中所得国が抱える2国間の債務のうち中国が占める割合は、2010年の18%から21年には49%に拡大し、世界一だ。だが、対外債務が膨らんだスリランカやアフリカ南部ザンビアは、…

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【習近平の中国】

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