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逆転3ラン打って逆転2ラン浴びた 英明・百々愛輝の悔い センバツ

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【作新学院-英明】八回裏英明2死一、二塁、百々が右越え3点本塁打を放つ=阪神甲子園球場で2023年3月25日、平川義之撮影 拡大
【作新学院-英明】八回裏英明2死一、二塁、百々が右越え3点本塁打を放つ=阪神甲子園球場で2023年3月25日、平川義之撮影

センバツ高校野球第7日(25日)3回戦 ○作新学院(栃木)9―8英明(香川)●

 英明の3番・百々(どど)愛輝が放った打球は大きな弧を描き、右翼ポール際に飛び込んだ。逆転3ラン。「スタンドを見上げると、すごい声援が飛んでいてうれしかった」。ダイヤモンドを回りながら何度も右拳を突き上げ、本塁を踏むと仲間たちと抱き合って喜びを分かち合った。

【作新学院-英明】八回裏英明2死一、二塁、百々が右越え3点本塁打を放ち喜ぶ=阪神甲子園球場で2023年3月25日、中川祐一撮影 拡大
【作新学院-英明】八回裏英明2死一、二塁、百々が右越え3点本塁打を放ち喜ぶ=阪神甲子園球場で2023年3月25日、中川祐一撮影

 八回、2点差に迫り、なお2死一、二塁。あくまで4、5番の打者につなぐ意識で左打席に入ったが、内角高めの直球を捉えると、打った瞬間に本塁打の手応えを感じた。この日は安打が出ていなかっただけに、香川純平監督は「チャンスで思い切って振って、よく打ってくれた」とたたえた。

 しかし、喜びもつかの間だった。その直後の九回、3番手としてマウンドに上がった。1死から四球を出し、続く打者に2ランを浴びて試合をひっくり返された。

【作新学院-英明】九回表作新学院1死一塁、武藤(左)に2点本塁打を打たれ、ぼう然とする英明の百々=阪神甲子園球場で2023年3月25日、中川祐一撮影 拡大
【作新学院-英明】九回表作新学院1死一塁、武藤(左)に2点本塁打を打たれ、ぼう然とする英明の百々=阪神甲子園球場で2023年3月25日、中川祐一撮影

 登板前まで外野を守っていたが、「準備不足というのは言い訳になってしまう。まだ息が上がった状態だったので、もう少し落ち着いてマウンドに行ければよかった」。智弁和歌山との2回戦は1点リードの九回に登板し、無失点で切り抜けていただけに、自身の3ランの後の失投を悔やんだ。

 試合後、香川監督から自身が打ったホームランボールを手渡された。公式戦初本塁打の喜びの後に悔しい記憶が上書きされた。「(甲子園は)簡単に勝てない。練習から緊張感を持ってやっていきたい」。忘れられない二つの本塁打を糧に、打者としても投手としても成長を誓った。【下河辺果歩】

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