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自分は自分

ラグビー日本代表の若き「10番」候補、李承信選手。自らのプレー、ルーツへの思いをコラムに乗せます。

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自分を形作るルーツと母の死=ラグビー日本代表・李承信

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フランス戦でキックを蹴る日本代表の李承信選手=愛知・豊田スタジアムで2022年7月2日、兵藤公治撮影
フランス戦でキックを蹴る日本代表の李承信選手=愛知・豊田スタジアムで2022年7月2日、兵藤公治撮影

 ラグビー日本代表の李承信(リ・スンシン)選手(22)=コベルコ神戸スティーラーズ=の連載コラム「自分は自分 ラグビー李承信、ジャパンの10番へ」が毎日新聞でスタートします。今年9月開幕のW杯(ワールドカップ)フランス大会でジャパンの「10番」司令塔候補として期待される22歳の逸材です。

 在日コリアン3世で朝鮮学校卒業者として初めて日本代表キャップを獲得しました。ラグビーに限らず、自身のルーツなどについて思いを込めてつづります。

なぜ「自分は自分」なのか

 W杯まで半年を切りました。今は眼窩底(がんかてい)のけがからの復帰を目指している段階で、ワクワクよりも焦りの方が強いです。でも、2年前を振り返れば、W杯を目指せる位置にいるなんて全く想像できなかったことです。半年以上もプレーする場所を失い、ラグビーから離れてアルバイトをした時期もありました。

 自分のジャパンでの立場は「チャレンジャー」。2月末にけがをして以降、外から広い視野で、違う視点で、ラグビーを見られたことはポジティブに捉えています。4月中に復帰し、残りのリーグ戦を全部勝つのが直近の目標です。今季はチーム状況や個人のパフォーマンスも良くないので「これを機に」という思いでいます。

 コラムの題名には高校時代から大切にしている言葉「自分は自分」を選びました。他人に流されずに自分の選んだ道を信じて進み、誇りを持てるように――という意味があります。そして、自分には在日コリアンというルーツがあります。自分自身が置かれてきた環境からも、自然にこの言葉を大事にするようになったのかもしれません。

性格変えた母の死

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