- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
センバツ高校野球第8日(27日)3回戦 ○専大松戸(千葉)6―4高知●
専大松戸の追求してきた「スモールベースボール」が、八回に太田遥斗が放った決勝打という形で結実した。本人が「恥ずかしいヒット」と苦笑した、当たりは決して鋭くないしぶとい一打。では、何が素晴らしかったのか。答えはその前段にあった。
特に派手なことをしたわけではない。取り組んできたバントが生きた。先頭の宮尾日向がセーフティーバントで出塁し、次打者の送りバントで勝ち越しの好機を作って重圧をかけた。さらに、暴投、四球と相手が自滅し、1死一、三塁とチャンスが広がった。
1点も与えられない高知の内野陣はリスクを取り、前進守備を敷いた。その中で、太田は外角のスライダーに文字通りに食らいつくようにバットに当て、決して強くないゴロながら遊撃手の右を抜けて、決勝点が入った。
試合後、持丸修一監督に「目指してきたことが出せた場面は?」と尋ねると、即答したのがこの場面だった。「あんなつまんないヒット。一、二塁(で通常の守備位置)だったら、ゲッツーだよ」とニコニコしながら振り返った。コツコツと走者を先の塁に進める姿勢が奏功した。
ヒーローとなった太田は専大松戸の「スモールベースボール」に憧れて入学した、言わば「申し子」だ。小学6年生の時、専大松戸の試合の始球式で捕手を務めた縁で、チームに関心を持った。試合を追っていくにつれ、「バントや走塁を大事にする細かな野球がいいと思った」と魅力を感じたという。この試合でも二回無死一塁で送りバントを決め、この回一挙4得点のお膳立てをした。
絶対的エースの平野大地が4失点完投と調子は今ひとつだったが、「ザ・持丸野球」での勝利。常総学院(茨城)や専大松戸など計4校を甲子園に導いた74歳の大ベテラン監督が欲してやまなかった、甲子園で初の1大会2勝目と8強進出をプレゼントした。【岸本悠】
時系列で見る
-
身近にプロ、3人活躍 8強かけ、きょう報徳学園戦 /愛知
185日前 -
センバツ高校野球 専大松戸、競り勝ち8強 八回同点からの連続適時打 /千葉
185日前 -
センバツ高校野球 専大松戸、競り勝ち8強 八回同点からの連続適時打 監督・主将の話 /千葉
185日前 -
センバツ高校野球 東海大菅生「調子は良い」 きょう3回戦 /東京
185日前 -
左打者6人でも左投手攻略 広陵、昨春の敗戦を糧に対策 センバツ
186日前 -
広陵打線を緩急でほんろう 海星エースは「ぶれない男」 センバツ
186日前 -
広陵監督、真鍋は「ボンズじゃなくてポン酢」奮起促す センバツ
186日前 -
155球完投の広陵・高尾響 先輩を「ボンズ」と呼び捨て センバツ
186日前 -
高知捕手の判断鈍らせた「もやもや」 タイム取らずに失点 センバツ
186日前 -
「恥ずかしい」…でも最高の一打 専大松戸が追求する野球 センバツ
186日前 -
8強かけ55年ぶりの対戦 龍谷大平安vs仙台育英 センバツ第9日
186日前 -
打線に破壊力の報徳学園 東邦はエースが先発か センバツ第9日
186日前 -
沖縄尚学、継投策か 東海大菅生は機動力に勝機 センバツ第9日
186日前 -
大阪桐蔭が優位か 能代松陽はロースコア狙う センバツ第9日
186日前 -
専大松戸監督「太田はもってる男」 センバツ8強は「励みになる」
186日前 -
広陵、13年ぶりベスト8進出 海星に競り勝つ センバツ
186日前 -
頭部死球の高知・辻井翔大「一瞬クラッとしたが大丈夫」 センバツ
186日前 -
定位置に戻った山梨学院の4番 初打点も「満足してない」 センバツ
186日前 -
高知監督、頭部死球の投手は「気持ちが強い子」 センバツ
186日前