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部活クライシス

学校教育の一環とされてきた部活動。教員の長時間労働や少子化などを背景に、従来の活動が成り立たなくなりつつあります。

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国の方針転換、教育長「なくなってからでは遅い」 4万人の町の挑戦

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外部指導者の下で部活動に励む長崎県長与町の生徒たち=長与町提供
外部指導者の下で部活動に励む長崎県長与町の生徒たち=長与町提供

 文部科学省は昨年末、方針を転換し、公立中学校の休日の部活動は当面、学校主体の活動も併存することになった。だが、予定通り地域社会への移行を推進する先進的な自治体も少なくない。

大学生も「やります」

 長崎市の北部に隣接する人口4万人の長与(ながよ)町。学校主体の部活動を段階的に地域社会へ移行してきたが、いよいよ4月から全面的に週末は地域が受け皿となる。くしくも文科省が当初提示した3年間の「改革集中期間」のスタート時期と重なる。

 金崎良一・町教育長は「少子高齢化の進行は避けられず、子供たちが部活を選べる環境がなくなってからでは遅い。(地域移行を進める)国の方針が変わったわけではないので、町として生徒のためにできることを考えたい」と話す。国による期間の制約はなくなったが、町の決意は変わらなかった。

 町が部活の地域移行に向けた動きを加速させたのは、およそ2年前だった。町内の3校の中学生は10年前と比べ約200人減り、現在は計約1100人になった。団体競技は学校単位でチームを編成するのが…

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