センバツ実況40年 MBS退局の赤木誠アナ 届けた幾千万の球児の名
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熱戦が続く第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)。センバツを40年にわたって伝えてきた毎日放送(MBS)アナウンサーの赤木誠さん(64)が、27日の高知―専大松戸(千葉)戦で最後の実況を務めた。「入社時は1試合でも(実況を)できたらと思っていたが、64歳までやらせてもらった。最後も緊迫したいい試合だった」と感慨深げだった。65歳になる10月に同社を離れる。
「ダブルプレー、取れますか。(遊撃手の)中山、(二塁手の)宮尾、そして(一塁手の)広川。取りました」「いい当たりです。捕った、捕った。専大松戸、レフト上迫田」……。実況に選手名を多く入れるのが赤木流。最後の試合でも、歯切れの良い語り口で選手名を次々と読み上げた。「名前は極力、入れるように心掛けてきた。『投手、投げました』ではなく『投手赤木、投げました』というように」。甲子園は高校生にとって貴重な舞台。多くの人に知ってもらいたいとの思いからだ。
赤木さんは九州大を卒業した1981年、MBSに入社。大学時代、家庭教師先の父親が福岡の民放局のスポーツアナウンサーだったことが志望のきっかけだ。高校野球に加えプロ野球や高校ラグビー、陸上競技などのスポーツ中継に携わり、2018年の定年退職後もシニアスタッフとして実況を続けてきた。
MBSのセンバツ報道は、かつてのテレビ(地上波)とラジオから、CS放送のGAORAとインターネット中継が中心になった。赤木さんが実況したのは「通算で200試合ぐらい。もっと多いかな」。実況デビューは入社翌年の54回大会2回戦の横浜商(神奈川)―愛知戦だ。愛知に彦野利勝選手(元中日)、横浜商に荒井幸雄選手(元ヤクルトなど)らプロ入りする選手がおり、「(プロ入り後の)荒井君に『あの試合が最初だった』と明かすと驚いていた」と笑う。
66回大会(94年)1回戦で石川・金沢の中野真博投手が達成した史上2回目の完全試合も担当した。「中野投手のスライダーに相手の江の川(現石見智翠館、島根)打線が全然合わず、途中から達成するだろうなと思った」
斎藤佑樹投手(元日本ハム)を擁し夏を制することになる早稲田実(東京)と、関西(岡山)の引き分け再試合(06年の78回大会2回戦)も思い出深い。「再試合の九回表1死一塁、関西の右翼手・熊代剛君が打球をそらして逆転された。泣きじゃくって……。試合後に雪が降ってきて、『空から両チームの健闘をたたえるかのような白い雪が落ちてきました』と話した。感動的だった」と振り返る。
「『春はセンバツから』という言葉がある。今後も野球シーズンの開幕にふさわしい、球児たちのはつらつとした大会であってほしい」【中田博維】
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