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(1)トマス・エスペダル著、枇谷玲子訳『歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術』(河出書房新社)
(2)ハン・ジョンウォン著、橋本智保訳『詩と散策』(書肆侃侃房)
(3)石垣りん『朝のあかり 石垣りんエッセイ集』(中公文庫)
「歩くこと」とは何か
歩くという営みが人々に何をもたらしてきたかについては、これまでも数々の思想家や文学者によって言及され、多くの名著が記されてきた。
ノルウェーの作家による(1)は、それら古典にも触れながら、歩くことと書くことそのものを深く関わらせ、そこから生まれる思考や回想に、それぞれ似つかわしいと考えるやり方で文章を綴(つづ)る。そのためこの本自体が小説ともエッセーとも紀行とも言い難い、不思議な一冊となっている。
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