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第95回センバツ高校野球

第95回選抜高校野球大会(2023年)の特集サイトです。

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センバツ2023 3回戦 報徳 やったで!東邦制した 延長の末勝利 /兵庫

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【東邦-報徳学園】二回裏報徳学園2死満塁、岩本の右前打で三塁から竹内が生還=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で、滝川大貴撮影
【東邦-報徳学園】二回裏報徳学園2死満塁、岩本の右前打で三塁から竹内が生還=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で、滝川大貴撮影

 第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)に出場している報徳学園は28日、3回戦で東邦(愛知)と対戦し、延長十回タイブレークの末、5―4でサヨナラ勝ちした。過去に何度もセンバツで激戦を繰り広げた名門校を相手に、多数のOBがアルプス席に駆け付けて選手たちに声援を送った。報徳学園は29日の準々決勝第4試合(午後4時開始予定)で、夏優勝の仙台育英(宮城)と対戦する。【大野航太郎、来住哲司】

 報徳学園は1964年のセンバツ初出場以来、東邦と春は4回対戦し、1勝3敗と負け越していた。「今回こそ」とアルプス席から熱い視線を送った土江正人さん(69)は71年の2回戦で対戦し、4―12で惨敗した時の三塁手。初回に奪われた11点は1イニングの最多得点として大会記録に残る。二回2死満塁から、岩本聖冬生(3年)の右前適時打で先制すると、土江さんは「よし!」と力強く拳を握った。

 だが七回に同点に追いつかれると、土江さんのチームメートで二塁手だった安田昌弘さん(69)は緊張した表情を浮かべた。それでも、エースの盛田智矢(3年)が九回から登板。相手打線を抑え、延長十回タイブレークの末にサヨナラ勝ちを決めると、2人は顔を見合い喜びをかみしめた。

報徳学園を応援するOBで元プロ野球選手の金村義明さん(前列中央)=西宮市の阪神甲子園球場で、大野航太郎撮影 拡大
報徳学園を応援するOBで元プロ野球選手の金村義明さん(前列中央)=西宮市の阪神甲子園球場で、大野航太郎撮影

 アルプス席には報徳学園野球部OBで元プロ野球選手の金村義明さん(59)の姿も。劇的勝利に「よくやってくれた。初戦に比べて動きがよくなった。次戦も楽しみ」と後輩たちに期待していた。

初Vエースも応援

1974年の第46回選抜高校野球大会の優勝メダルを手にして応援する住谷正治さん=西宮市の阪神甲子園球場で、来住哲司撮影 拡大
1974年の第46回選抜高校野球大会の優勝メダルを手にして応援する住谷正治さん=西宮市の阪神甲子園球場で、来住哲司撮影

 ○…第46回大会(1974年)で報徳学園が初優勝した時のエースだった住谷正治さん(66)が三塁側アルプス席で、初戦に続いて応援。この日は金色の優勝メダルも持参した。49年前について「優勝はうれしいけど、全5試合中完投は1試合だけで悔しかった」と苦笑い。高校卒業後は社会人野球・小西酒造に進んだものの早く引退し、現在は神戸市で妻と暮らす。選手たちに「一生懸命やって優勝を狙ってほしい」とエールを送り、サヨナラ勝ちの瞬間は立ち上がって拍手していた。


 ■熱球

見せた「勝負強さ」 林純司(3年)

報徳学園の林純司選手(3年)=兵庫県西宮市で、中川祐一撮影
報徳学園の林純司選手(3年)=兵庫県西宮市で、中川祐一撮影

 「誰よりも練習をやってきたんだ。思い切ってやれ」。大角健二監督(42)から激励を受けて立った四回1死走者なしの打席。初球の直球を捉えた打球は、公式戦で初めての本塁打となった。スタンドから大歓声を受け、ほっとした表情を浮かべた。

 大会前の練習試合では不調で、初戦は先発メンバーに入れなかった。この日は先発入りし、「見返してやる」と闘志を燃やした。八回にも2死から右中間に二塁打を放って好機を作り、大角監督も「勝負強い」と評価した。

 滋賀県の出身で、中学時代は大阪桐蔭の前田悠伍(3年)とバッテリーを組んだ。年末に2人で食事し、甲子園での対戦を誓い合った。「次戦も勝って大阪桐蔭と戦いたい。秋の近畿大会では抑えられたが、今度はやり返す」と力を込める。【大野航太郎】

〔神戸版〕

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